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インタビューアー: 御社について色々と教えて下さい。
片岡寛執行総経理: はい。では、どんなことを話しましょうか。
I: では、事業内容などについて、御社の人員と人材採用について、評価について、そして人材の流動性などについてお話を聞かせて下さい。 |
| @事業内容などについて |
K: 上海天益成広告有限公司は2003年2月に設立しました。事業内容は現在3つ、日本人向け上海情報誌「ジャピオン」と「イエローページ」の発行、「ヴォイス」というウェブサイトの運営です。
「ジャピオン」は毎週金曜日に上海と蘇州に2万部発行、「上海イエローページ日本語版」は毎年5月に10万部を発行しています。ヴォイスは主に日本からの旅行者や日本に滞在する日本人を対象にしています。
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I: そうですか。でも、このような事業を上海で始めるようになったきっかけは何ですか?
K: 実は、私の友人が「New York ジャピオン」をやっていて、その友人にお願いしてやらせてもらったのです。
I: 中国・上海という地を選んだのは何故ですか?
K: それは、2002年の春に「世界一周の船」に乗って色々な国を見ていた頃に、たまたま降り立った一つの港が上海でした。で、日本からもこんなに近く、こんなに活気のある街に魅力を感じたんでしょうね。
I: そうですか。 |
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| A人員について |
K: 社員は全部で20人です。まだまだ、とても小さな会社ですが、社員に対していつも言っているのは、どこでも通用するようになってもらいたいということです。
I: 「どこでも通用する」とは、どんなことでしょうか。
K: それは、自分で物事を考えられるということです。
I: はい。
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K: まず、素直な心で人の話を聞いて、どんな時もプラス思考で、目標設定型の人間ということですね。考える力をつけてもらうためにも、ミーティングを多くやっています。例えば営業に関して、毎朝30分はミーティングをし、日報プレゼンテーションをしてもらいます。それから、週に一度は更にプラス20分で前の一週間の動きを発表してもらいます。ただ報告だけの会議ではなく、上司が細かいところまでしつこく質問をして突っつくようにしています。そうすることによって、事前にしっかり考えてから会議に挑むようになります。こんなやり方で新入社員に教育しています。また、全体ミーティングでも1人最低一回は発言するようにして、それから、毎月面談をして目標設定による自己チェックをしています。
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I: それは、リクルートモデルですね。
K: かなり手本にさせてもらっています。 I: では、採用基準に関して教えて下さい。
K: 編集と営業に関しては、業界経験や職種経験は問いませんね。でも、HSK6級程度は欲しいですね。それから、制作に関して中国語は不要ですが、PhotoShopなどのツールが使えることが条件になりますね。中国人に関しては、日本への留学経験があること。総務の中国人は、日本語は不要です。
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I: しかし、一回平均的に30分前後の面接では分からないこともありますよね。その辺はどうお考えですか?
K: いやいや、30分もかけずに5分10分で終わることもありますよ。
I: そうですか。
K: 面接だけではわからないような場合は、試用期間中に判断します。
I: では、判断基準はどのようなものでしょうか?
K: 真面目で素直であることです。言い訳が多いようではダメですね。特別高い能力が無くても、すぐに結果が出なくてもいいです。一歩一歩できる人であれば時間をかけてでも一人前にさせます。また他の部署で研修させることで、仕事の総体的な思考を身に着けてもらいます。だいたい2ヶ月ほどで戦力になることが多いです。 |
| B評価について |
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I: 素晴らしいですね。では、評価について教えて下さい。
K: 面談で設定した個人目標をクリアしているかどうかがメインですね。最終的にお互いが決めた目標が直接ボーナスや昇給に影響します。
I: 目標設定を決めるには何か基準はありますか?
K: ありません。というのも、それぞれのスタートも違いますし、能力もばらついています。でも、経験ありの場合・経験無しの場合、試用期間中、正式採用と様々ですが、成長にあわせて評価するようにしています。 |
80人以下の小企業の場合は、あまりこれといった基準をもたないで、臨機応変にやったほうがいいみたいですね。ですから我々は、相手も納得した上での評価をするようにしています。
I: 評価するにあたって日本人と中国人の差はありますか?
K: 基本的に能力に応じて双方同意の基に設定した目標をクリアしているかどうかですから、差はありません。「エイヤー」といった感じですね。
I: 「エイヤー」とはどういうことですか?
K: 二十数人の会社ですから、とにかく意味のあるミーティングを多くして、上下の距離感をなくすようにしています。肩書きを意識させる事もなく、私の部屋でもミーティングをしたりしています。とにかくコミュニケーションを大切にしています。
I: ところで、片岡社長は以前はIT・Webが専門でしたよね。
K: はい。昔は苦手だったアナログなビジネスをやっています。本当は、中国人相手のビジネスをするつもりだったんです。ですから、今後は中国企業や中国人向けの事業を拡大していくつもりです。 |
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| C人材の流動性について |
I: そうですか。では次に、離職あるいは人材の流動性について教えて下さい。というのも、今の上海では人材が定着しない状況ですので。
K: そうですね。去年は入社が8人、離職が2人でした。離職対策というのは難しいものですね。社員に言っている事として、転職の際に自分自身をあまり安く売らないで欲しいです。社員にビジネス研修をしていますが、何か知識を身につけてもらいたいです。ここでしか学べない何かを学んでもらいたいです。
最終的に何かやりたい事が他にあり、他でしか出来ないということでれば本人の希望で離職しても仕方ないことです。
I: では、新たに人材を起用するにあたって、離職経験についてどう思いますか?
K: 基本的に抵抗感はありません。
I: では、新卒や経験の少ない若者についてどう思いますか?
K: まず日本人留学生の新卒に関しては思う事はもっと学生時代に勉強が必要だと思います。例えば在学中にインターンをやったり、コンピューターリテラシーを磨くと良いと思います。中国人の新卒および第二新卒に関しては、いろいろな方がいるので一概には言えません。
I: 最近、シニア層や或いはもう既に定年を迎えたような人の中国での就労についてはどう思いますか?
K: 弊社ではほとんどそういった方の面接および採用はしていないので、よく分かりません。
I: でも、最近このような方が急増しているんですよ。定年60歳とはいえ、凄く若いですから、まだまだ社会で活躍したいという人が多いです。
K: それは過去の経験に基づき、アドバイザーのような形でお知恵を頂く意味合いが多いのでしょうかね。
I: 最後に、今後の日中の経済について、どのようにお考えでしょうか?
K: マクロ経済についてですか。分かりませんし、議論することはあまり好きじゃないですね。ただ今、まさに中国で働こうとしている人や働き始めて間もない人に、海外に来ている同じ日本人として言いたいことは、いつか日本に戻るつもりであれば、中国に来た意味や目的を忘れずに、志を成就して叶えて帰国してほしいです。
会社の方向性として、
―メディアを通して人生の楽しみを伝える。
―3年半後には、社員数を100人に拡大。
―10媒体の発行。 |
現在の仕事のやりがいとして、
今後さらに海外に出る日本人も多くなるはずと思います。ですが現地人と現地語だけのコミュニケーションではしんどい時があるので、そんな時の現地の情報を日系メディアで伝えたい。
自分達の楽しみ方を多くの人々と共有することが、自分達の喜びです。 |